不眠症とは
不眠症は睡眠障害の一つで、
- 夜寝つきが悪い
- 眠った状態を継続できない
- 朝やたらと早く目が覚める
- 眠りが浅くて眠った気がしない
――などの症状が続き、よく眠れないために日中の眠気、注意力の散漫、疲労や体調不良が起こってくる疾患です。
日本人の約5人に1人が、こうした不眠症に悩んでいると言われます。
不眠症は、小児期や青年期には少ないのですが、20~30歳代に始まって加齢とともに増加していき、中年、老年になると急増し、60歳以上の方では約30%の人が悩んでいると言われます。性別では、男性よりも女性に多いようです。
不眠の原因はストレス、心や体の病気、薬の副作用など、様々です。
不眠症の4つのパターン
不眠症の症状は、大きく次の4つのパターンに分けられます。複数の症状パターンが同時に現れることもあります。
入眠困難
床に就いてもなかなか(30分~1時間以上)眠れない。
中途覚醒
いったんは寝付けても、夜中に何度も目が覚めてしまう。
早朝覚醒
起きようと思っている時刻、または通常の2時間以上前に目覚め、その後眠れなくなる。
熟眠障害
眠りが浅いため、睡眠時間の割には熟睡した感じが伴わない。
不眠症の治療
不眠症の治療は、原因を見極めた上で、原因に応じた治療を進めていくことが大切です。原因を突き止めるためにも、不眠が気になったら、早めに専門医に相談することをお勧めします。眠れない状態を放っておくと、眠ることに対する不安やこだわりが強くなり、ますます眠れなくなるという悪循環に陥りがちだからです。
不眠症の治療には、睡眠薬を使う治療(薬物療法)と睡眠薬を使わない治療(生活指導など)の2つがあり、睡眠薬にも作用時間(効き目の持続する時間)の長さに応じて4つのタイプ(超短時間作用型、短時間作用型、中間作用型、長時間作用型)があります。個々の患者様にふさわしい治療法が、それぞれ選択されます。